材木屋ばなし/まもなく展示会(2)
多くの皆様に関心を持っていただき、
多くの皆様の手によって 建物は分解されました。
ワークショップとしてのグループワークは、限られた日程で行わざるを得ませんでした。
皆さまそれぞれお仕事があるのですから、それはもう、当然のことでした。
ワークショップが終わった後は 一人の棟梁によって ゆっくり解体が行われましたが、その際、毎晩現場を見に来てくださる方もありました。
「解体の途中経過さえ、勉強になります」とその方はおっしゃられました。
すっかり建物はなくなり、建物の面影はすっかりありません。
いっとき、父はかなり気落ちしていましたし、それは仕方のないことだ、と思いました。
ところで、建物のテーマは「鶴と亀」でした。
建物がすべて撤去され、基礎であった石のならびだけが残りました。
するとそれは うっすら「亀のかたち」をしていました。
鶴は千年、亀は万年。
建物はもうすでにないのに、そこに亀はあるのです。
鶴は千年、亀は万年。
建物はもうすでにない。けれども残った何かが、展示されます。
救出された部材をどう展示するか、
また、その他残された作品がどう展示されるか 私はよく知りません。
けれども きっと よい展示になると思います。
Edited by じゅんか 2019-04-14 08:28:57
Last Modified 2019-04-14 08:30:25