病んだ作品の不思議
先日 ある人から「これすごいいいから!」とすすめられた映画を見た。
園子温の「ヒミズ
子ども向けではないので、夜中にこっそり見た。
すっごいよかった。
この映画自体の感想を述べるのは まだしない。
でもなんだろうな。
普通の人が全く出てこない。
みんなおかしくて
ほんとにおかしくて
まともじゃなくて
だけど やけに画面がきれいだ。
きれいな画面で ひどいことが起きる。
でも そういう映画とか 小説とか マンガとか
とても 好きだ。
昔むかし 内田春菊の「物陰に足拍子
10数年前に火事で焼失し、今は手元にない。
内田春菊の初期のマンガは 荒っぽくて 突然尻切れトンボで終わったりするのが多くて
でもなんか その病んだ感じが好きだった。
今はどうなのか よくわからない。
でも 同じ主張があちこちの作品に垣間みられるから、新しいものは読まなくてもいいかもしれない。
「物陰に足拍子」はちゃんと完結しているし ちょっとだけ 救いがある。
まともな人は 誰もいない。
みんなおかしい
おかしいんだけど やけにリアルで
体温とか そういうの感じる。
いやそれは 私だけ感じているのかどうなのか。
ああ、わかった 「ヒミズ」と「物陰に足拍子」
二つとも 救いがある。
苦しくて
おかしくて
もどかしくて
どうしたらいいかわからないけど
主人公が 歩き出すところで 終わる。
全力で前向きな作品だけが 人を元気にするわけじゃない、と時折思う。
病んだ作品に勇気をもらうこともある。
ホントに不思議な事だ
Edited by じゅんか 2014-05-03 13:59:58
Last Modified 2014-06-03 20:13:15