備蓄だよ!(2)
現代で生きていく限り、自給自足を目指したとしても、生活するための日銭がいるので、「自給を目指す」ことと同時に 「生活費を稼ぐ」ということも必要ですね。
このバランスがそれぞれの家庭でそれぞれだと思うのですが、我が家の場合は 生活が成り立つまでが非常に厳しかったです。
今は 必要なものが じわじわと買えるようになったので、10年前の家計から考えれば夢のようです。 本当に幸せです。
単純にお金だけの収入で生きるとするなら 私が今生きていることは奇跡なわけですが、幸い、私の周囲は大変親切な人が多かったです。
歩いているだけで野菜をくださったり、子どものおもちゃや古着をいただいたり、たくさん助けられました。こうした食べ物ではないものも 長い目で見れば備蓄となりました。
わたしは転居するたびに「みつやんつうしん」というフリーペーパーを配っていて 話しかけやすかったのもあるでしょうけど、もともとの知人もなく、身寄りもいない場所を移動していても あまり危機感がなかったのは そのためです。
ただ ここは北海道で 生産者の国なので、たとえば 農家の方から「これ、規格外で売れないヤツだから」ともらったりすると それが莫大な量であることがあります。
最初に住んだ古い民家の大家さんは 農家だったので、黙って家の前に とれたてのトウモロコシが60本くらいおいてあったり、悪い部分を削り取ったカボチャが やっぱり30個以上おいてあったりすることがありました。
「トウモロコシ」「切れ目を入れてしまったカボチャ」は 鮮度が大事なので、とにかく配って回ります。でも たいていは 配り切れないので、即座に加工しました。大きな冷凍庫があれば そこで冷凍して終わったとは思いますが うちの冷凍庫は大きくないので あれこれと工夫しました。
トウモロコシを保存するのは 「つぶつぶだけをかきとって冷凍」が一番場所をとらないと思いました。カボチャも「皮をむいてマッシュして冷凍」が一番場所をとらないです。
面白いことに こういう「どかん!」とした頂き物は どんどん品物が変わります。毎年来るのかな?と思うとそうでもないのです。
人間関係も変わるから 当たり前と言えば当たり前です。
ですから くさりかけのにんじんを2コンテナもらったとき.....
くさりかけの加工用トマトを2コンテナもらっとき.....
仏様のお下がりの果物を3箱分くらいもらったとき....
あたりは どんどんゆでたり皮をむいたり ミキサーにかけたり 丸二日か三日かけて 瓶詰めばかりをつくりました。
保存瓶を煮沸して消毒するのが手間ですけどここまでやっておくと 保存できます。
ただし にんじんを単品で保存すると急激に発酵して爆発するのでおすすめしません。しつこく煮沸したりしましたが にんじん単品はほぼ全部爆発しました。
他のたくさんのものと組み合わせて ソースにしてしまい、カレーの隠し味や 中濃ソースの代わりとして使っています。これは以前記事にしたことがあるので、興味のある方はご覧ください。
はね物の水菜2コンテナもらったときは 来る日も来る日も水菜料理を食べまして、一か月くらい暮らしましたけど、冬だったからか ほとんど廃棄することなく食べられました。
北海道の場合は 12月から2月までの保存はホントに楽なんです。
気温が低いので悪くなりにくいのですね。
秋に収穫したものを 寒い部屋においておけば 相当長く食べられます。
凍ってしまうと味が落ちる大根あたりに気をつければよいと思います。
漬物もよいですね。
だけど 2月末から3月に入ると じゃがいもと玉ねぎ以外の野菜は少しずつ腐り始めるので 3月までに 保存食をある程度加工してしまうのが良いと思います。
それとね!野菜を育てるとすごく実感するのですが、野菜って どの野菜も収穫できるときはほんの一時期なんですよ。
「買う暮らし」をしていれば 年がら年じゅうトマトパスタ食べてコーンスープ飲んでても不思議に思わないですけど 北海道で露地のトマトが取れるのは 8月末から9月はじめのほんの1か月ほどです。トウモロコシだって 収穫期は一か月あるかどうかです。
ですから とれたときに一次加工までやってしまうのは 非常に理にかなったことだと思うようになりました。
Edited by じゅんか 2016-01-06 18:49:39
Last Modified 2016-01-08 12:29:20