あこがれ1 とある別荘地(2)
ここで過ごした何日かは不思議な感じだった。
私がステイした知人の別荘はテレビがない。電話もない。
携帯があまり普及していない頃の話だ。
多分、そこにある多くの別荘が同じようなものだった。
森の中に点々とある別荘...決して豪華ではない....。
湖畔に遊泳場があり、子どもたちは毎日泳ぎに行く。
いちお、監督もいた。
監督しているのは 別荘の住民で 役員を引き受けた人たちだった。
施設としてあったのは 遊泳場、貸しボートとカヌーくらいだったかな。
すみっこに手作りのパイを焼いて売ってるお店があった。
あとは 教会があり、日曜には礼拝があり、ちょっとした子どもたちの劇が行われることもあるようだった。大人のためのアクティビティもあるようだった。
それらは 商業的なものではなくて 住民自身が運営していた。
今思い出しても 不思議だ...。アメリカのサマーキャンプみたいな....そんな雰囲気のとこだった。
なんとなく あーいいなー こういうの、アコガレだよなー と思った一方で
イヤ私はここで夏を過ごしたいか、と思うと そうでもなかった。
なぜなら ここは 日本国内なのに、ほぼ全員が英語で話せるコミュニティだった。
私は英語が苦手だ。
特にネイティブの人が話す英語は全く聞き取れない。
インド人とか タイ人とか 訛のひどい英語の方がスペルが推測できるし、
また、メチャクチャブロークンでも 必死で話せばなんとかコミュニケートできる場合もある。
だけどネイティブの人、インテリ層の盛り上がる場面で、イチイチ「pardon?」と止めるのも気が引ける。わかっていないのは 私だけなのだから。
その後、この別荘の知人とは縁がなくなり、この地を訪れたことはない。
だけど、今子どもが学齢期に入るにあたり、あのようなコミュニティが 日本人バージョンであったなら いいよなあ...とあこがれても、いる。
子どもには野外体験、時間にしばられない夏、充分に遊び友達のいる空間があったらいいのに、って本当に思うからだ。
かといって、アメリカのサマーキャンプばりに 一夏に使うお金がどーんとかかるのも困るけれどもね。
今日の話にオチはないです。
ただの思い出話ですた。
Edited by じゅんか 2010-03-11 23:26:08
Last Modified 2010-03-11 23:53:39