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2006-11-09
勉強なんかしなくてもいい


7歳まで一切の字も教えず 数字も教えず 
学校へ行ってからも 手仕事が多くて 遊びみたいだし
シュタイナー教育してて 学力が心配じゃないのか?という声を聞きます。

それ 私は全然心配していないんです。
私は「勉強なんかしなくてもいい」と言われて育ちました。

実は私もそう思います。
(学校の)勉強なんかしなくてもいい。
真剣に生きていれば どうしてもクリアしたいことはあるし
そう思っていれば いつからでも どこでも 勉強はできる と思うんです。

学歴も 本人が望んだら 頑張ればいい。
そうでなければ 他の道を選べばいい。

そういう意味で私は シュタイナー学校の学校法人化とかには あまり興味がありません。
そーじゃなくて 「生きる力」みたいなのが 好きなんです。

そういうことを考えていると 私の家族について 書きたくなってきました。

たとえば 父です。
父は中学校を卒業するとすぐに京都の材木屋で「丁稚奉公」をしたのです。
「丁稚」と呼ばれた最後の世代でしょう。
当時の月給は 普通2000円程度だったようですが 
父の給料は500円でした。
昭和25年頃の京都は 進駐軍がベラミで踊り 赤線が残っていたころです。 
父は20歳になっても 中学校の学生服を着たまま
リヤカーを引いて 材木を配達していたようです。
住み込みの小僧なので 朝4時から 夜寝るまで 働く訳です。
本なんか読んでいたら怒られます。小僧ですから。
父はちびだったので 子どものふりをして 歩き回り
他店の目利きの話を立ち聞きしては 木について学び
19歳で 競りに立って 仕入れができるようになりました。
仕入れの担当というのはベテランの仕事なので 
学生服を着た童顔の父は目立っていたようです。
父はその後 番頭になり 33歳で独立開業しました。

「勉強なんかしなくてもいい」と言い続ける父は読書家です。
身内の私が言うのも何ですが 恐らく天才だと思います。
「木を見る」というのは 審美眼が必要です。
今や見分けられる人はほとんどいないので 彼は業界の有名人でもあります。
「木を売る」ためには 様々な建築、工芸 芸術のあれこれについて熟知していなければなりません。
商売人というのは お客さんに鍛えられていくので どんどん勉強し続けることになるのです。

母もまた中卒ですが 好奇心旺盛で 情報収集が好きです。

こういう家庭で育った私たち姉妹は 当然のように 本をたくさん読みました。
姉は小さい頃から私に絵本を作ってくれたり
みんなで遊ぶための劇の脚本を書いたり...
子どもなのに具体的な企画力はすごかったです。

私には姉が二人いますが 二人とも それぞれに商売をしていて それぞれに個性的です。
好奇心の強さも並じゃない。
頭の回転も トークのキレも並じゃない。
すごく頭いいんだけど バカになって笑いもとる!
関西人としての正道(?)も完璧です。

最終学歴でいうと 私が唯一の4大卒なんだけど、
「勉強した」と言えるのは 小6の一年間と高3の一年間だけ。
子どもの頃の読書がよかったのか 国語だけは何もしないでクリアー。
あとは 受験のための付け焼き刃でしたね。
実社会で生きるにあたっては 私が「最もドンくさい」です。

学歴の意味って何だろう...。
私にとっての意味は 「色んな人に出会えたこと」くらいかな。
それも 本人の個性が濃ければ 別に高いお金出してまで.....いいんじゃないですかねえ。



Edited by じゅんか 2006-11-09 20:32:38
Last Modified 2006-11-09 23:00:16





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