何がプラスになるかわからない(2)
ところでね 「聖戦士ダンバイン」って昭和59年放送です。
今では 「異世界と現実を行ったり来たり」っていうアニメとか、ドラマとか沢山あると思うのですが、この当時はそんな世界観はありませんでした。
全くの異世界へ 現実の世界から移動する、という世界観になじみがなかったそうです。
そしてこの放送枠は子供向け枠 スポンサーはおもちゃメーカーです。
視聴率は低迷し、おもちゃは売れませんでした。
それはそうでしょうね。肝心の子どもには全然意味のわからないアニメだったのですから。
メカデザインも怖めで.子どもにはウケません。色々とダメだったみたいですね。
スポンサーに 小学生向け、と言っちゃってることに、そもそも無理がありますよね。これは完全に中高生向けの、ちょっと難しめのアニメなのです。
富野監督は スポンサーに叱られて、やむなくあれこれ手を加えており、その大きな妥協の一つが「現実世界に戻る」だったらしいんですけど、夫が言うのは
「あれで 一気にワクワク感が来て、よかった!!」というのですよね。
「異世界」と「現実」を両方理解しているのは ごく少数の人だけ。
あとの大多数は 事態を全然理解できないまま 混乱が起きます。
それを主人公たちが何とかしようとする、という展開だったそうです。
どうなっていくのか、どうなるのか、と気が気ではなかったそうです。
もちろん それまでに作った前半の世界観...がそこそこ良かったからこそ!でしょうけど。
面白いですよね、苦肉の策が 最も良い効果を生むなんて!
Edited by じゅんか 2023-09-22 11:06:36
Last Modified 2023-09-22 16:12:04