禍福はあざなえる縄のごとし(3)
最近のSさんは とても元気です。
倒れてすぐは 麻痺が残り、話すのも大変でした。
ここまで回復したのは 周囲の方々の適切な助けもあると思いますし、
Sさん自身の頑張りもあったと思います。
今回はSさんの若い頃のお話を聞きました。
Sさんはね 昭和18年生まれ、現在80才です。
Sさんは 若い頃保育所の保母さんをされていたんです。
私はかつて Sさんのお宅にお邪魔した時に、保母さん時代の写真を見せていただいたりしてたので、ちょっと気になっていたのです。
その頃の 保母さんの資格ってどうやってとったんですか?
高校を出たら、とれる資格だったの?と何気なく聞きました。
この年齢の方で、幼児教育課程とか卒業してる人は大変少ないからです。
ああ....保母さんの資格はね...試験を受ければよかったの。
泊まりでね、遠い町まで行って.....。
筆記と...ピアノの試験なんかもあったね。
高校を卒業してから....。
でも高校に行くのが大変だったよ。とSさんは話してくれました。
......................
Sさんはうちの母と同じ年齢です。
昭和18年生まれの女性の多くは高校へ進学することはできなかったんじゃないでしょうかね。
たとえば 同じ年齢のうちの母は 算数が得意でしたから、
「算数の先生になりたいから、高校へ行きたい」と泣いて頼んだけれど、行かせてはもらえなかった、と言っていました。
それは特別珍しいことではない、よくあることでした。
Edited by じゅんか 2023-09-22 16:30:02
Last Modified 2023-10-11 09:47:41