実家事務所の話/大濱さん(5)
実家事務所のお話...沢山の方々のご協力により、900シェアを超えつつあります。
私も裁判の結果やさまざまな状況から 家の保存や移築は大変厳しいのではないかと悲観しておりますが、今まだ形として残っているものを記録しておきたいと思います。また、京都まで足を運べる方がおいででしたら 建物が壊れてしまわないうちに ぜひご覧いただけるとうれしいです。
参考記事
『完全敗訴から控訴審終了 長文』
姉のブログ/大濱さんという人1
姉のブログ/大濱さんという人2
姉のブログ/大濱さんという人3
姉のブログ/大濱さんという人4
3/4日に書かれた姉のブログ記事を読んで思い出しました。
そう、私の記憶にある限り、日本にいるときの大濱さんは あくまで「大工さん」だと思っていました。
ところが 実家事務所には 大濱さん自身が書いた墨書や墨絵があります。
また 事務所にある可動式の机に焼き付けられた絵も 下書きなしで描かれたようです。
大濱さんは あの家を建てた当時 20代半ばで、書家でもなく、画家でもありませんでした。
姉のブログにはまだ紹介されていませんが、実家には 「ケヤキでできた菓子鉢」と「赤杉でできた茶菓子用の小さな器のセット」があります。
いずれも 大濱さんが若いころに作られたものです。
机と同様に 熱くなった金属の先で焼き付けをしていく手法で 絵や文字が焼き付けられています。
絵は日本画風です。そのうちきっと姉が写真をアップしてくれると思います。
特に「赤杉の...」は日焼けしていませんので、絵をしっかりご覧になりたい方には良いと思います。
それが上手いのか下手なのかは 良いものかそうでないのかは 皆さんそれぞれ感想をお持ちになるかと思うのでここでは触れません。
が、材木屋の父から見れば、また木工をされる方は 「ケヤキでできた菓子鉢」を見てビックリされるのです。(これもまだアップロードされていません)
なぜかというと 「加工しにくい」「割れの入った材を」「きれいに曲面に沿って」削ってあるからです。機械は使われておらず、手がんなで削られているのに。
通常は あの材に鉋(かんな)を当てたら、材のヒビに刃がひっかかり、鉋(かんな)をうごかすこともできません。
かといって強引に動かしたなら、ヒビ部分が割れて 飛び散ってしまいます。
どうか本物を見る機会がおありでしたら、裏側までよくご覧ください。
そして 刃物をあてて このように削れるのか 想像してみていただけると良いと思います。
Edited by じゅんか 2017-03-06 12:00:50
Last Modified 2017-03-16 09:57:15