淡々と日常を編む
淡々と 日常を営むひとが好きだ。
友達のところへ行った。
何もないところで 開拓する人のところへ。
まだ 残る雪と 山と、泥の他は 何もない。
よっけは この人の子どもと友達で、お弁当を持って ここで遊ぶのだと言った。
ウチからはとても遠い。
だけど、行った。
何もない...のだけど カンジ君は泥だらけになって遊び
よっけと お友達は お尻で雪の上をすべりおり
駆け回り 雪玉を梢に投げては 枯れ枝を落として遊んだ。
カンジ君も まねをして遊んだ。
何もない場所では車も飛び出して来ないから 私もゆったりとそれを眺めた。
くりくり坊主になったよっけと友達は
「このボウズめ!××○○!」と悪口の応酬をされながらも 大笑いして遊んだ。
一日中、ここで遊ぶのは 寒いだろう 遊び道具を何も持たずに退屈だろうと大人は思うのだけど、遊んだ。
夕暮れに 夫が迎えに行くと、服はびしょぬれ、顔は日焼けしていたが、表情は明るかった。
そばにいる そこんちのお父さんは 淡々と仕事をする。
作業に子どもが加わるとやっかいなことも多いから、滅多なことでは頼まないが
それでも手伝って欲しいことがある。
子どもたちはどのみちヒマなのだから 手伝いにいく。
なんか よいな、と思った。
よっけは 7歳までをほぼ自宅で過ごしたけれど、大人とのかかわりは おおむねこういう感じだった。
周りでちょろちょろ遊びながら、ときどき 手伝わせてもらえる!
農作業をするご近所の人、私たちのの畑仲間の合間をぐるぐるはね回って 手伝っていたよっけのちいさいころを思い出した。
それは 男の子にとって とても必要な経験だと思う。
男の子の親として思うに、女親である母親が 大きくなった男の子のリードをするのは難しい。
だからこそ スポーツ少年団などがはやるのだと思う。
私も よっけを そのようなクラブに入れるべきかとも思っていたが、いまひとつピンとこなかった。
がしかし、これで合点がいった。
このような 時間が よっけにとっての宝だ。
落ちついた大人、見本となるべき男性の大人が 淡々と仕事をしているそばにいること
それは 本当に大切なことのように思う。
私も 心静かな大人になれるかな。
なれるといいな。
Edited by じゅんか 2011-04-07 01:22:09
Last Modified 2011-04-07 01:26:04