こんなことがあった。
「こんな夢をみた」で始まる10編の小説
「夢十夜」を書いたのは 夏目漱石だったかな。
今少し 読み返してみる。
むう、漱石先生、すばらしい。
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今日もなんということはない平和な日だった。
たくさん洗濯をし、沢山ふとんを干した。
カラリと晴れたよい天気。
色々とやりたいことはあるのだけれど
このような暑い日に、急ぎの仕事がない、
ああ、湖で泳ぎたいのだ、と旦那が湖へ行く準備。
学校から帰ったよっけも
「おれも行く」と行って 出発。
「かんじはいかなーい!」と笑っていたカンジも
遊ぶ友達がみんな留守なので ゆるゆると追いかけて行った。
しかしカンジは 湖に入りたがらず 「おうちへ帰ろう」と言う。
帰りかけると キャンプ場の駐車場で眠っている人がいる。
ヘッドライトはつけっぱなし。
エンジンはかかっていない。
「あの、ライトついてますよ!」と言うと
あわてて起きて、ライトを消していた。
「ああ、あの すみません。ここはどこですか?」とこの男性が聞いてきた。
地図を持っている。
「どこへ行きたいんですか?」
「ここに」
地図には「仲洞爺キャンプ場」と書かれていた。
「あの、それはここです。
ここがキャンプ場ですから、受付はあっちです。」
不思議なこともあるものだ、と思った。
目的地にはとっくにたどり着いているのに、
彼は長い間 それをわからないで 呆然としていたらしかった。
あれ、人生ってもしかして そんなものかもしれない。
Edited by じゅんか 2012-07-18 00:27:44
Last Modified 2012-07-18 00:58:36