手塚治虫の「火の山」を読む
さて、ふと 山美湖図書室へ寄った。
あら、こんなところに 手塚治虫(火の山
そして1ページめを開いてびっくりした。
北海道有珠郡壮瞥村...が舞台だった。
当地に住んでいれば 有珠山があり、昭和新山は 昭和になって 火山の爆発と地殻変動によって起こった側火山であること、
その変動の様子を克明に観測し、記録し続けたのは 学者ではなく、一介の郵便局長だった三松正夫さんという方なのは とても有名である。
多分町内で それを知らない人はいないだろう。
このマンガは 火山の観測をし、またその後 昭和新山の保護のために奔走した三松正夫さんや その頃の様子を 架空の人物「井上昭和」をからめて描いたマンガだった。
有珠山-洞爺湖-昭和新山は ジオパークに指定されたこともあり、
各所で 色んな火山活動の爪痕が見学できたり、学習できたりするのだけれど、
このマンガも 悪くはない気がした。
まあしかし 性描写その他の点で 教材にはできないだろうけれども。
ところで私は 「噴火のときは 大変だった」というような話を直に聞いたことがない。
実際には 何度も起こる噴火の被害はそのたび甚大だったのであり、
多くの人が火山灰の被害にくらいはあっているはずなのだけれど、
そういった話が話題にならない。
というか 今私の周囲にいる人は 過ぎ去った話をほとんどしない。
カラリとさっぱり。
もちろんそれは 生きる上ではむしろ良いことなのだろうけれども。
話がそれた。
そんなわけで 噴火の際に 何がどのように苦労だったのかというのを マンガを読んで想像してみた。
あくまで想像だけだけれども。
さて、マンガの話に戻るか。
この話は実話に基づいたフィクションである。
しかしながら 舞台となる当地に取材に来たことが 実感できるマンガである。
植相、景色、コマのあちこちをみて 実感する。
ああ、これはどこどこ。今のどこどこ、と手に取るようにわかる。
ああ、多忙なマンガ家の方も、制作前には 足を使い 時間を使い
空気を味わって描くのかもしれないな。
そんなことを思った。
Edited by じゅんか 2013-08-22 17:14:06
Last Modified 2013-08-25 21:47:35