思春期の思い(4)
そんなわけで 申し訳ない...けど 何もできない無力感をかかえつつボルネオに行こうか言う話になりました。
大学2年です。
しかし 受け入れ側から断られます。
今まさに暴動の真っ最中で ノンキな学生なんか受け入れるような雰囲気ではなかったのです。
私達も結局のところ、あまり深くは考えておらず、しかし すでに予算だけはとっていたので、どこかには行かなくちゃ...という流れになりました。
半額は自己負担でしたが、半額は大学生協が負担してくれることになっていたのです。
それでタイへ行きました。
生協関係者の紹介で そのようなスタディツアーをやっている旅行社に手配してもらったのです。
熱帯雨林ではないけれども、日本への輸出作物がきっかけで村の産業が壊滅したところへ行ったのです。
金になるステビアを作るために 自給する作物を作らなくなり、一時的には村は儲かるのだけれど、もっと安い中国に買い付けが移転したら 村には何もなくなります。ステビアはもう売れない。オカネにならない。
でも、食べるものはない。畑はステビア用に転用した後だから....。
というような場所ですね。
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ああ、でも 何かな。
このとき、色々な話を聞いて
沢山の人に会ったんだけれども.....
私がそのとき、これからやらなくちゃいけない!と思ったことは
例えば そういった商品の使用をやめよう!というボイコット運動をする...とか
この不条理について 色んな人に知らせようと活動する....とか
そういう熱意は湧きませんでした。
それよりも、
「日本の方がヤバいだろ!」というのが実感でした。
村としては一時的にすごく大変だったでしょう。
でも タイという国は agri-industorial政策と言ったかな
ともかく 農業を国の輸出産業の根幹にしており、自給率は100%を軽く上回っていました。
バブルをひきずる日本はお金持ちって言われていたけど 自給率は惨憺たるものです。かの村で起きたことは じわじわと 日本で起こっていることだ....と思ったのでした。
産業構造が変わり、おカネがなくなったとき、身の周りにあるのは 住宅や工場、ビルに転用された土地ばかり...作物を自給しようとするスキルも 私達都市住民は失っているだろう....。
これが 私の20歳の原点です。
Edited by じゅんか 2012-09-16 21:58:18
Last Modified 2012-09-16 22:44:24