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2010-04-10
寅子ミラクル

ここまで書いてると、「なんでそんな人と友達だったの?」と聞かれそうだ。

そう、その通り。
彼女はだいぶ変わった人だった...んだけど
彼女と過ごしていると退屈しない。

天性のカンというのかな
「あなた、面白いわね!」と言う一言でどんどん友達ができる人だった。
で、面白いこと、キレイなもの、を見つけるのが超得意。
常識はないけど 裏もない。
何もない夜道をぐるぐる散歩することも多かったけれど 
実際の利害がからまない時は 本当に楽しかった。

そして、彼女は アートっぽい人、面白そうな場所を次々に見つけてくる。

私は基本、イベントに「お客さん」として参加するのは好きじゃない。
何らかの形で「手伝う」ポジションが一番好きなのだけど
「じゅんか!○○手伝って!」「どこどこに来て!」という一言で
あちこちに出入りすることになった。

お店の手伝いだったり、ギャラリーで行われるライブだったり まあ色々。
手伝いといっても、大したことをやってた訳じゃないけど....
でも、裏方って結構面白くて好きだった。

寅子ちゃんは 相手がどんなに著名なアーティストであっても
リラックスして会話できる。

私はそうでもないけど、準備から片付けまで手伝っている立場だと
至近距離でご飯食べたりできるわけで。
そおゆーのも わくわくしたな。もう全く野次馬ですけども。

寅子ちゃんは 努力してるわけじゃなく、天然で台風のような女だった。

こんなこともあった。
突然 部屋にある人を連れて来た。
「この人ね、お祓いしてくれるっていうの」
ちょっと 異相の人だった。

「トイレ貸してください」と一言言った彼は 行者の格好でトイレから出て来た。
ふところから 仏像を出した。

部屋の片隅に置いて、本気で九字を切り始めた。
多分、あの人は ホンモノの行者だった。
ノリじゃない。
私は圧倒されて 息を飲んでいた。

フーテンの寅子ちゃんがお礼を支払える訳がない。
彼は何も受け取らずに帰った。

残された仏像をよく見たら 仏像は3人の子どもを抱いている。
後で聞いたら、寅子ちゃんは水子を3人持っていた。

後に このアパートは火事で燃えてしまうのだけど
既に出て行った寅子ちゃんはこの仏像を置いたままにしていた。
この仏像の周りだけ 綺麗に焼け残り、その後 寅子ちゃんに返した。

今思い出しても 不思議なことだ。
もちろん 水子がいることも、それが3人であることも
この行者さんには話していなかったそうだ。

ともかく 不思議な人だった。
40代女性で、特にセクシーな雰囲気でもないのに ものすごくモテた。
それも 充分に魅力的な アーティスティックな男性にモテた。

考えてみれば 彼女はどこでだって生きていけたはずで
私のような庶民とルームシェアする必要なんかなかったんだ、と思う。

むしろ私が 彼女と過ごす日常を望んだのだろう..。
今となれば そうとしか思えない。



Edited by じゅんか 2010-04-10 13:38:14
Last Modified 2010-04-10 21:55:54





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